髪は無限にパーマやカラーができるわけではなく、それぞれの髪の限界があります。
その限界を超えてしまうダメージを負った髪を、美容師業界では「髪がビビってしまった」と言います。
これは、髪自体がアルカリや熱で焦げてしまい、ジリジリした形になることに起因していると思います。
以前は、根折れも含めて、2〜3ヶ月に1人くらいの割合でご相談がありましたが、最近になって、また増えてきた気がします。
おそらく、「髪質改善」的なメニューやSNSによる集客の弊害ではないでしょうか、、、。
令和の女性の髪のダメージリスクは高くなっている
実際に僕らが所属するNRAでも、現代の髪は見えないダメージを負っている可能性が高いので、注意するように言われています。
ブリーチに次ぐ高アルカリ度のの透明感のあるカラーでふやかした髪を、酸熱系と言われる酸性の薬剤で引き締める。
これを繰り返した髪は修復不可能な髪となってしまいます。
髪にとって最も重要なキューティクルが壊れてしまうからです。
髪をキレイにしたいと思ってしたことが、逆効果、、なんて事にもなりかねないので注意が必要ですね!
実際のビビリ毛を修復
と、いうことで、今回は、久しぶりに髪がビビってしまった方をお二人ご紹介します。
お一人は、SNSで見つけて、大阪に本店がある名古屋の某有名店で店長に施術してもらったそうです。
予算も、前髪のみのストレートだったそうですが、15000円ほどかかったそうです、、、、。
それでビビらせるって、、、100歩譲って、失敗はしょうがないとしても、その後の返金や補償と言った対応も特になかったそうです、、、。
有名店でもそんなもんか、、と同じ美容師としても残念な話です。
とはいえ、ご本人にしてみたら、一番気になるところだし、当初はめちゃめちゃ凹んでおられました。
フロントの写真はありませんが、一応後ろの写真
見た目はそれほどになんですが、実際は、濡れると指も通らないくらいのダメージ、、、。
髪が細い上に、カラー+矯正ストレートをかけていることで、ダメージが悪化していたのだと思います。
ちなみに、フロントがビビってしまったのは、完全にストレートが原因。
ただ、こうしてみると、それまでのストレートにも(ビビる以前のストレート)にも問題があるように思います。
結局、髪の強度と薬剤パワーのバランスが悪かったのでしょう。
さらに
もうお一人。
ご来店時のフロントはこんな感じ
写真では分かりにくいのですが、中間あたりがジリジリしています。
この方は、いつも通っているサロンでストレートをお薦めされたそうです。
ダメージも心配だったし、ちょっとクセのあるご自身の髪も好きだったので、やんわり断っていたそうですが、「傷まないので!」という美容師の推しに負けてしまったそうです。
結果、髪がビビってしまう、という大惨事に、、、、
その後、何件か、髪質改善のサロンに言ってみたけれど、よくなる感じがなく、検索でジェンテを見つけていただいたそうです。
その時の結果がこちら
だいぶ誤魔化せているかと思います。
ただし、髪の最強の保護剤であるキューティクルが壊れているので、最初はすぐに戻ってしまうでしょう。
これを何回か繰り返すと、少しづつ長く持つようになっていくので、それと同時にカットしていくのが良いでしょう!
一度ビビってしまった髪は無かった事には、今の所できないのでね。
髪質改善、、だけど、ビビリ毛は基本的には、治せないし、治りません!
色々話していくと
「何を信じていいかは本当にわからないものねー」
とおっしゃっていました。
技術がどうであれ、改めて、女性の大切な髪を扱う以上、美容師側の誠意ある対応が重要だと感じます。
美容師の皆さん!ちゃんと学びましょ!